機動戦士Zガンダム 10
発売日: 2001/09/25
発売元: バンダイビジュアル
二つの歴史?ご存じのように、劇場版で割愛(?)されたシーンがここにあります。フォウの死、そしてシャアのダカール宣言。劇場版も好きだけど、この二つのシーンははずせないという方いませんか? 邪道かもしれないけど、劇場版の3作に加えて、こういう巻だけTV版のDVDも揃えておく、というのもいいかも。心の中でなら、二つの歴史があってもいいですよね。
クワトロ大尉(シャア)が最もカッコイイ作品劇場版は全然駄目ッすね。見るなら絶対テレビ版。
この第10巻での見所は・・・カミーユとシャアが地球の周回軌道上で戦ってる最中、クワトロの百式が故障で地球の引力に引かれて落ちていく・・・するとシャアが「打ち所が悪いとこんなものか!!」と吐き捨てるように言う。そこへカミーユのゼータが助けにいく一連のシーンは見応え有ります。そしてそのまま二人は敵の本拠地キリマンジャロへ降下していく・・・
Zガンダムの一つの特徴は・・・こういった「何気ない一言」が妙に印象深いんですよね。ちょっとした台詞回しに人生観とか「粋」や「妙」といったものを感じます。人によっては何てことないセリフ回しが妙に耳に残ったりする。キリマンジャロに降りたカミーユとクワトロはフォオと再会する。カミーユはフォオを自分の手元に取り戻すべく説得を試みるのだが・・・クワトロは「無理だな。彼女の意識はもっと矯正され・・・薬物と催眠療法でな。」と。それでもカミーユは救えると信じるのだが・・・
ゼータとダブルゼータは視聴率が芳しくなかったそうで、その解説がゼータのオリジナルサウンドトラック版の解説書に書いてあり「ウルトラマンを期待していた人達に武田信玄を見せたようなものだったからだ。」とあり、それを見て私は「ナルホド…」と納得しました。子供には難しいのでしょ。しかし私は中学生の時にこれを見て楽しんでましたよ。周りも皆。ま、中学でウルトラマンは無いですけどね。大人になった今でも楽しめる作品ですよ、これは。歴史小説ですもんね、これは。
もう一度同じ事を繰り返させるつもりなのか・・・。10巻は、『Zガンダム』におけるヒロイン的存在であったフォウ・ムラサメがメインの作品となっている。フォウの戦死、シャアのダカール演説など、有名なシーンが収録されているので全13巻の中でも見所の多い1枚である。☆は問題なく5つ。『1st』の内容を十分に理解している方は、カミーユではなく、アムロとシャアの視点から物語を捉えることになると思う。
フォウとの戦いを拒むカミーユに、「戦いの中で人を救う方法もあるはずだ」とシャアは叫ぶが、そんな方法などあるはずもない。アムロの攻撃から身を挺してシャアを守ったララァのように、ジェリドの攻撃からカミーユを守るためにフォウは命を落とすことになる。アムロ、カミーユ、シャアという優秀なニュータイプが揃っていながら最悪の事態を回避することはできなかった。戦闘では驚異的な戦闘力を発揮するニュータイプも万能ではない。「人は同じ過ちを繰り返す」というアムロの言葉が示すように、戦争を起こす理由に違いがあっても、戦争によって引き起こされる悲劇はどれも似たようなものだ。正しい世界を築くため、自分たちの社会を守るため、より良い未来を開くため、いろいろな理由で人は争うが、そこで行われるのはただの殺人という行為でしかない。戦うことの愚かさ、虚しさが、痛々しいほどに伝わってくる1本であった。
私は、ジェリドの「力があってこそ全てを制するんだ!」という台詞が間違いだとは思わない。何かを制するとき、何かを変えるときに力が必要なのは当然だろう。だが、ティターンズには力しかなかった。ジェリドは力もなく、さらに運もなかった。これでは何も制することなどできない。無理に支配しようとすれば摩擦が生じ、火花が散ることは避けられない。戦争が起こるのも当然といえる。今更ながら、『Zガンダム』のストーリーはよくできてるなぁ〜、と感じずにいられない内容だった。
さらに詳しい情報はコチラ>>